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Testimonio

20年ぶりの帰還

Joseph K.

20年間、教会から離れていた。

若い頃は毎週日曜日にミサに通っていた。しかし大学に入り、社会に出て、いつの間にか足が遠のいた。忙しさを言い訳にしていたが、本当は神に対する怒りがあったのかもしれない。なぜ世の中にこんなに苦しみがあるのか。なぜ祈っても何も変わらないのか。

そうして20年が過ぎた。仕事は順調だったが、心にはいつも空虚さがあった。何かが足りない。その「何か」が何なのか、自分でもわからなかった。

ある雨の日、急な雨宿りで古い大聖堂に入った。観光客として入ったつもりだった。しかし、パイプオルガンの音色が聖堂に響き渡った瞬間、足が動かなくなった。

その音は、子供の頃に母と一緒にミサに通っていた記憶を呼び覚ました。母の温かい手。聖歌の声。香の香り。すべてが一瞬で蘇り、涙が止まらなくなった。

「おかえりなさい」——誰かがそう言った気がした。振り返っても誰もいなかった。しかし心の中で、確かにその声を聞いた。神は20年間、ずっと待っていてくださったのだ。

その日から、私は再び教会に通い始めた。20年のブランクを恥じる気持ちもあったが、教区の人々は温かく迎えてくれた。赦しの秘跡を受けた時、20年分の重荷が一瞬で降ろされた感覚だった。

神の忍耐は、私たちの想像をはるかに超える。どれだけ遠く離れても、どれだけ長い時間が経っても、神は決して諦めない。扉はいつも開いている。